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SHLテストとは|玉手箱・CAB・GABの特徴と転職時の対策法

SHLテストとは|玉手箱・CAB・GABの特徴と転職時の対策法

はじめに

転職活動でWebテストを受けた際、「SPIとは違う形式の問題が出てきた」と戸惑った経験はありませんか?それはSHL社が提供する適性検査かもしれません。

SHL社のテストは、特に大手企業や外資系企業の中途採用で多く使われています。代表的なものに「玉手箱」「CAB」「GAB」があり、それぞれ出題形式や対象職種が異なります。SPIの対策だけで臨んでしまうと、形式の違いに面食らい、本来の実力を発揮できないケースも少なくありません。

この記事では、SHLテストの種類と特徴、玉手箱・CAB・GABそれぞれの出題内容と例題、SPIとの違い、そして効果的な対策方法と時間配分のコツまで網羅的に解説します。Webテスト対策に不安がある方は、ぜひ最後までお読みください。

1. SHLテストとは?種類と特徴を一覧で解説

SHL社(現在はSHL Japan)は、世界各国で適性検査を提供するグローバル企業です。日本国内では、新卒・中途採用の両方で幅広く利用されており、転職市場ではSPIに次いで遭遇する可能性が高い適性検査といえます。

SHL社の主要テスト一覧

SHL社が提供する主なテストは以下の通りです。

テスト名

主な対象

特徴

受検形式

玉手箱

総合職全般

Webテストで最も多く使われる。言語・計数・英語・性格検査

自宅受検(Web)

CAB

IT・SE職

暗算・法則性・命令表・暗号など、論理的思考力を測る

自宅受検(Web)/ テストセンター

GAB

総合職(高難度)

言語・計数の問題が長文化し、より高い処理能力を求められる

テストセンター / Web

IMAGES

事務職・一般職

照合・分類など、正確性とスピードを測る

テストセンター

転職活動で最も遭遇する可能性が高いのは「玉手箱」です。自宅のPCで受検するWebテスト形式が主流で、電卓の使用が認められています。

SHLテストが使われる企業の傾向

SHLテストを採用している企業には一定の傾向があります。

  • 大手総合商社・金融機関 — 三菱商事、伊藤忠商事、野村証券、みずほフィナンシャルグループなど
  • 外資系コンサルティングファーム — アクセンチュア、デロイトトーマツなど
  • 大手メーカー — トヨタ自動車、ソニーグループなど
  • IT・通信企業 — NTTデータ、ソフトバンクなど(CABの出題も多い)

企業によってはSPIとSHLテストの両方を実施するケースもあるため、どちらの対策も並行して進めるのが理想的です。応募先でどのテストが実施されるかは、転職エージェントに確認するのが最も確実です。

SHLテストの受検形式と注意点

SHLテストの受検形式は主に「自宅受検型(Webテスト)」と「テストセンター型」の2種類です。

  • 自宅受検型 — 指定されたURLにアクセスし、自宅のPCで受検。電卓使用可。受検期限あり
  • テストセンター型 — 専用会場のPCで受検。本人確認が厳格で、電卓使用不可の場合がある

転職活動では自宅受検型の玉手箱が主流ですが、GABやCABはテストセンターで実施されるケースもあります。受検案内が届いたら、形式と期限を必ず確認しましょう。

2. 玉手箱の出題内容と例題

玉手箱は以下の3分野+性格検査で構成されます。転職のWebテストでは最も出題頻度が高いため、重点的に対策しましょう。

言語(国語)— 趣旨判定型

長文を読み、設問の趣旨が「筆者の主張と合致するか」を判断する形式です。

  • 選択肢は「A:筆者の趣旨に合致する」「B:趣旨に合致しない」「C:本文からは判断できない」の3択
  • 制限時間が非常に短く、1問あたり約1分で回答する必要がある
  • 長文は800〜1,200字程度のビジネス系・社会科学系のテーマが多い

【例題】
以下の文章を読み、設問に答えなさい。

「企業のDX推進において、最も重要なのは技術導入そのものではなく、組織文化の変革である。デジタル技術を導入しても、従来の業務プロセスや意思決定の仕組みを変えなければ、投資に見合った成果は得られない。成功企業に共通するのは、トップダウンのビジョン提示と、現場レベルでの自発的な改善活動の両立である。」

設問:「DX推進の成否は、導入する技術の先進性によって決まる」
A:筆者の趣旨に合致する B:趣旨に合致しない C:本文からは判断できない

正解:B(筆者は「技術導入そのものではなく組織文化の変革」が重要と述べている)

計数(数学)— 図表読み取り型

図表の読み取り問題が中心です。表やグラフから必要な数値を素早く読み取り、計算します。

  • 四則演算、割合、増減率、構成比などが頻出
  • 電卓を使いこなすスピードが結果を左右する
  • 1問あたりの制限時間は約1分〜1分30秒が目安

【例題】
以下の表を見て、設問に答えなさい。

| 部門 | 2024年売上(百万円) | 2025年売上(百万円) |
| 営業1課 | 450 | 520 |
| 営業2課 | 380 | 410 |
| 営業3課 | 290 | 350 |

設問:2024年から2025年にかけて、売上の増加率が最も高い部門はどれか?

正解:営業3課(増加率=(350-290)÷290≒20.7%。営業1課は約15.6%、営業2課は約7.9%)

英語 — 長文読解型

英語セクションは、言語(国語)と同じ趣旨判定型の形式です。

  • ビジネス英語の長文を読み、設問の趣旨が筆者の主張と合致するかを判断する
  • 企業によっては英語セクションがない場合もある
  • TOEIC600〜700点程度のリーディング力があれば対応可能

【例題】
"The key to successful remote work is not the technology itself, but the establishment of clear communication protocols and performance metrics."

Statement: "Advanced video conferencing technology is the most critical factor for remote work success."
A: True B: Untrue C: Cannot say

Answer: B(筆者は技術そのものではなくコミュニケーションプロトコルと評価指標の確立が鍵だと述べている)

性格検査

性格検査は能力テストとは別に実施されます。「あてはまる/あてはまらない」形式で約200問の質問に回答します。正解はないため対策の必要はありませんが、一貫性のある回答を心がけましょう。矛盾した回答が多いと信頼性が低いと判断されます。

3. CABの出題内容と対策

CAB(Computer Aptitude Battery)は、IT・SE職を中心に実施される適性検査です。プログラマーやシステムエンジニアとしての適性を測ることを目的としており、論理的思考力を問う独自の出題形式が特徴です。

CABの4つの出題分野

分野

内容

問題数・時間の目安

暗算

四則演算を暗算で素早く解く

50問 / 10分

法則性

図形の変化パターンを見つけ、次の図形を推測する

40問 / 15分

命令表

与えられた命令を順番に実行し、結果を求める

36問 / 15分

暗号

暗号化のルールを読み解き、正しい変換結果を選ぶ

30問 / 16分

CABの対策ポイント

  • 暗算 — 計算ミスを減らすより、スピードを重視。難しい問題は飛ばして解ける問題を確実に取る
  • 法則性 — 図形問題のパターン(回転・反転・追加・削除)を繰り返し練習する
  • 命令表 — フローチャートの読み方に慣れる。プログラミング経験者は有利
  • 暗号 — 変換ルールを素早く見抜く練習。対応表を書き出すと整理しやすい

【例題:法則性】
◯ → △ → □ → ◯ → △ → ?
上記のパターンに続く図形を選びなさい。

正解:□(◯→△→□の3つが繰り返されるパターン)

CABはIT職種への応募でなくても、コンサルティングファームや金融機関で出題されることがあります。適性テストの種類を事前に把握しておくことが重要です。

4. GABの出題内容と対策

GAB(Graduate Aptitude Battery)は、総合職の中でも高い知的処理能力が求められるポジションで使用される適性検査です。玉手箱と出題形式は似ていますが、問題の難易度が高く、より深い読解力と計算力が求められます。

GABの出題分野

分野

内容

特徴

言語

長文読解(趣旨判定型)

玉手箱より長い文章。論理構造の把握が必要

計数

図表読み取り・推論

複数の表を組み合わせた計算問題。複雑な構成比・増減率

GABの対策ポイント

  • 言語 — 長文の論理構造(主張→根拠→結論)を素早く把握する訓練を行う。段落ごとの要旨を瞬時につかむ力が必要
  • 計数 — 複数の図表をまたいだ計算に慣れる。「前年比」「構成比」「寄与度」などの概念を正確に理解しておく
  • 時間配分 — GABはテストセンターで実施されることが多く、電卓が使えない場合もある。暗算力の強化が不可欠

GABは玉手箱の上位互換と捉えることができます。玉手箱の対策をしっかり行った上で、より長い文章や複雑な図表に慣れていくのが効率的な対策法です。

5. SPIとの違いを徹底比較

SPIとSHLテスト(特に玉手箱)はどちらも適性検査ですが、いくつかの重要な違いがあります。転職活動では両方のテストに遭遇する可能性があるため、違いを理解しておきましょう。

出題形式・時間配分の違い

SPI

玉手箱(SHL)

提供元

リクルートマネジメントソリューションズ

SHL Japan(日本エス・エイチ・エル)

出題形式

1問ずつ異なるジャンル

同じ形式の問題が連続

時間配分

問題ごとに制限時間

セクション全体で制限時間

難易度変化

正答率で難易度が変動(CAT方式)

固定の問題セット

電卓

テストセンターは不可

Webテストは使用可

受検環境

テストセンター / 自宅

主に自宅(Webテスト)

対策方法の違い

最大の違いは出題形式です。SPIは多様なジャンルの問題が出題されますが、玉手箱は同じ形式の問題が連続して出題されます。そのため、出題パターンに慣れることが対策の近道です。

NG例:SPI用の問題集だけで玉手箱に臨む
改善例:玉手箱専用の問題集で出題パターンを把握し、時間を計りながら繰り返し演習する

SPIの対策について詳しく知りたい方は、SPIテスト対策の記事もあわせてご覧ください。

「玉手箱かSPIかわからない」場合の見分け方

受検前にどちらのテストか見分けるポイントは以下の通りです。

  • URLで判断 — 「e-exams」「nsvs」「tsvs」などが含まれていれば玉手箱の可能性が高い
  • 出題形式で判断 — テスト開始後、同じ形式の問題が連続すれば玉手箱。ジャンルが切り替わればSPI
  • エージェントに確認転職エージェントは過去の受検者情報から、企業ごとのテスト種類を把握している

6. 効果的な対策方法と時間配分のコツ

SHLテストの対策は、以下の手順で進めるのが効率的です。

対策の4ステップ

  1. 受検するテストの種類を特定する — 応募先企業がどのテストを使っているか、口コミサイトやエージェントに確認する。この段階で玉手箱なのかCABなのかGABなのかを把握する
  2. 専用の問題集を1冊仕上げる — 玉手箱なら玉手箱専用の対策本を選ぶ。SPI用の問題集では出題形式が異なるため対応できない。おすすめは『これが本当のWebテストだ!①玉手箱・C-GAB編』
  3. 時間を計って練習する — 本番の制限時間を意識した演習が重要。特に計数は電卓操作のスピードも含めて練習する
  4. 苦手分野を重点的に復習する — 1周解いた後、正答率の低い分野を2〜3周繰り返す

時間配分の目安

玉手箱はセクション全体で制限時間が設定されるため、時間配分の戦略が非常に重要です。

セクション

問題数の目安

制限時間の目安

1問あたりの配分

言語

32問(8長文×4設問)

15分

約28秒

計数

29問

15分

約31秒

英語

24問(8長文×3設問)

10分

約25秒

わからない問題に固執せず、解ける問題を確実に正答することが高スコアへの近道です。

電卓を使いこなすコツ

玉手箱の計数では電卓の使用が認められています。以下のポイントを押さえておきましょう。

  • 普段使い慣れた電卓を使う — スマートフォンの電卓アプリではなく、物理的な電卓を用意する
  • メモリ機能(M+、MR)を活用する — 途中計算を記憶させることで、計算ミスを減らせる
  • %キーを使いこなす — 構成比や増減率の計算が速くなる
  • 練習時から電卓を使う — 本番だけ電卓を使うと、かえってペースが乱れる

7. 当日の注意点と受検環境の準備

自宅で受検するWebテストならではの注意点があります。事前準備を怠ると、テスト中にトラブルが発生し、再受検できない場合もあります。

受検環境のチェックリスト

  • ネット環境を事前に確認する — テスト中に接続が切れると再受検できない場合がある。有線LAN接続が推奨
  • 静かな環境を確保する — 集中できる環境で受検する。カフェやコワーキングスペースは避ける
  • ブラウザの設定を確認する — ポップアップブロックやセキュリティソフトが影響する場合がある。事前に動作確認をしておく
  • 電卓・メモ用紙・筆記用具を手元に準備する — 計数問題では電卓が必須。メモ用紙も複数枚用意しておく

受検タイミングの選び方

Webテストには受検期限が設定されていることが多いです。

  • 案内が届いたら早めに受検する — 期限ギリギリだとトラブル時に対応できない
  • 集中力が高い時間帯を選ぶ — 朝型の方は午前中、夜型の方は夕方以降に受検するなど、自分の集中力が高まる時間帯を選ぶ
  • 他の予定がない日に受検する — テスト前後に予定を入れると、焦りやプレッシャーでパフォーマンスが落ちる

制限時間の配分を意識する

SHLテストはセクション全体で制限時間が設定されるため、SPIとは時間管理の方法が異なります。

NG例:1問にこだわって5分以上かけてしまい、後半の問題が解けなくなる
改善例:30秒考えてわからなければ次に進み、全問に目を通した後で余った時間に戻る

よくある質問

Q. 玉手箱の対策にはどのくらいの期間が必要ですか?

一般的に2〜3週間程度の対策期間が目安です。問題集を1冊通しで解き、苦手分野を2〜3周復習するペースで進めましょう。ただし、数学が苦手な方や、計数問題の図表読み取りに慣れていない方は、1ヶ月程度の余裕を持って対策を始めることをおすすめします。

Q. SHLテストで電卓は使えますか?

自宅受検型のWebテスト(玉手箱など)では電卓の使用が認められています。一方、テストセンターで受検するGABやCABでは、電卓が使用できない場合があります。受検案内に記載された注意事項を必ず確認してください。電卓を使える場合は、普段から使い慣れた電卓を用意し、メモリ機能の使い方も練習しておきましょう。

Q. 玉手箱とSPIのどちらを先に対策すべきですか?

応募先企業で実施されるテストの種類が判明している場合は、そのテストを優先的に対策してください。判明していない場合は、まずSPIの対策から始めるのがおすすめです。SPIは最も出題頻度が高く、基本的な計算力や読解力はSHLテストにも応用できるためです。その上で、玉手箱の出題パターンに慣れるための演習を追加しましょう。詳しくはSPIテスト対策の記事をご参照ください。

Q. CABはプログラミング未経験でも解けますか?

はい、プログラミング経験がなくても対策すれば解けます。CABの命令表や暗号問題は論理的思考力を測るもので、特定のプログラミング言語の知識は不要です。ただし、フローチャートの読み方や論理的な手順の追い方に慣れている方が有利であることは確かです。CAB専用の問題集で出題パターンを把握し、繰り返し演習することで十分に対策できます。

Q. SHLテストに落ちた場合、再受検はできますか?

基本的に同じ企業の同じ選考でのSHLテストの再受検はできません。一度結果が提出されると、その結果が選考に使用されます。別の企業に応募する際は、その企業のWebテストを改めて受検することになります。一度の不合格で落ち込まず、次回に向けて苦手分野を分析し、転職活動全体の流れの中で計画的に対策を進めましょう。

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まとめ

SHLテストの対策ポイントをまとめると、以下の通りです。

  1. SHLテストには玉手箱・CAB・GAB・IMAGESなど複数の種類があり、それぞれ出題形式が異なる
  2. 転職で最も多いのは玉手箱。言語・計数・英語・性格検査で構成される
  3. CABはIT・SE職向けの論理的思考力テスト。暗算・法則性・命令表・暗号の4分野で構成される
  4. GABは総合職の高難度テスト。玉手箱の対策を土台に、より長い文章・複雑な図表に慣れる
  5. SPIとは出題形式が異なるため、専用の対策が必要。出題パターンに慣れることが近道
  6. テストの種類を事前に特定し、専用問題集で時間を計りながら練習する
  7. Webテストはネット環境やブラウザ設定の事前確認を忘れずに

SHLテストはパターンが決まっているため、対策すれば着実にスコアを伸ばせます。受検するテストの種類を早めに把握して、計画的に準備を進めましょう。

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